男子校のお姫様
「さっさと乗れー」
今日は校外学習です。
皆が次々とバスに乗り込んで来る。
「・・・眠い・・・」
あたしの隣は龍。
「寝たら?寝る子は育つって言うし」
「・・・じゃあ佳音は寝るべきだな」
あたしは龍の言葉に頬を膨らました。
「龍~。佳音ちゃんをいじめちゃだめだよ」
「・・・別にいじめてない・・・」
光君が後ろから身を乗り出すようにしてそう言った。
「なんで隣、龍なの~?僕も佳音ちゃんの隣座りたかった~」
「・・・あみだの結果だ・・・」
光君は頬を膨らましながら龍に文句をつけている。
かわいいな・・・。
「出発するぞー。ちゃんと座れ」
先生がバスに乗り込んでくると同時にそういうと、光君は「はぁい・・・」と返事をして渋々席に座った。