男子校のお姫様
「おはy」
挨拶をしながらリビングのドアを開けた。
けど、それは途中で途切れる。
その原因は琉生兄。勢いよく抱きついてきた・・・。
「おはよ~佳音~」
「琉生兄、おはよう。・・・離れて?」
「え~・・・やだ」
「おい琉生。佳音が困ってるだろ。早く離れろ」
殺気を感じて琉生兄の肩越しにリビングの中に目を向けると、慧が琉生兄を見つめて(?)黒笑を浮かべていた。
「け、慧?おはよ」
あたしが声をかけると慧はニコッと天使な微笑みになった。
かっ、かわいい・・・。やっぱりさっきの黒笑は目の錯覚だよね。
「佳音おはよ~」
そういうと慧は固まってる琉生兄をべりっとあたしから引き離す。
あたしは慧のそんな行動に驚きながらも、琉生兄を放置して朝食を食べるため椅子に座った。