男子校のお姫様

「ん・・・」

翌朝、目を覚ますと急に強い霊気を感じた。

「せっかくの休日なのに・・・」

あたしはそんな愚痴をこぼしながらも素早く着替える。

部屋を出ると、同じくちょうど部屋を出て来た慧と遭遇した。

「あ、慧。おはよ」

「おはよ」

あたし達は2人で横に並びながら階段を駆け降りる。

「また罠だったりするのかな・・・」

「そんな何回も同じ手はつかわないんじゃないかな」

「そうだよね・・・」

寮を出たところで、同じく走っている琉生兄を見つけた。

「琉生兄おはよ。昨日ぶり」

「おはよ。お土産ありがとな」

「どういたしまして」

その会話をした後のあたし達はただひたすら無言で走る。

はたから見たらおかしな光景なんだろうな・・・。

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