男子校のお姫様
「・・・しつこかったんじゃなくて・・・強くなってるのかも・・・」
あたしの呟きに2人は首を傾げる。
「そんな急に強くなれるもんか?」
「どうだろ・・・。よくわかんないんだけど・・・もしかしたらあっちの頭が何か企んでてそれにはあたし達が邪魔だから消そうとしてる・・・とか考えられないかな?」
「なるほど。何をするにしても俺達陰陽師がいるとあいつらは動きにくいもんな」
あたしの意見に納得した慧がなるほど・・・と頷いた。
何かいい案はないかと考え出した時・・・禍々しい強い霊気を感じとったあたし達。
「近い・・・」
あまりの近さに嫌な予感のしたあたし達は部屋を飛び出す。
祥の部屋に飛び込むと、みんなと対峙するこの間の仮面男が・・・。
「おやおや、瀬戸一族と旨そうな女のお出ましか」
「・・・そいつらから離れろ」
「ん~・・・いいだろう。そのかわりその女をこちらによこせ」
仮面男の言葉でその場にいた誰もがめを見開いた。
「佳音をどうするつもりだ」
「手元においておくに決まっている。女、仲間を救いたいならこっちへ来い」
その言葉にあたしは一歩を踏み出した。