男子校のお姫様
それを見ていた皆が光君に殺気を向けたのは言うまでもない。
それから閉会式を終えて、皆はそれぞれ寮に帰って行く。
そんな中、あたしは校舎裏で男の子と向き合って立っている。
「あの・・・午前中にも伝えましたが、僕先輩がすきです。付き合ってください」
「ごめんなさい・・・。あたし・・・好きとかよくわからないの・・・」
「だったら、僕と付き合って好きという感情を見つければいいんですよ」
あたしの言葉にその子はそういう。
「だけど、そんなのあなたを利用しているみたいであたしが嫌なの・・・。ごめんなさい」
あたしがそう答えると、彼は眉を下げながら「そうですか・・・」と呟いた。
「それでも僕はあなたを諦めませんから」
「えっと・・・ごめんね?それと・・・好きになってくれてありがとう」
あたしの答えを聞いた彼はその場から立ち去った。
それと入れ替わるようにまた違う生徒がやってくる。
これで何人目だろうか・・・。
校舎の陰には列ができているらしいし。
まだまだ帰れそうにない。
なんで急にこんなモテてるの、あたし?