男子校のお姫様
「あのさ、俺気づいてたかもしれないけど好きな子がいるんだ」
「うん」
あたしの予想的には美良なんだけど・・・。
「その子はモテモテでさ、いつもハラハラしてるんだ」
「うん」
恋愛相談・・・?
「その子が凄く鈍感で、自分がモテてるのに全く気づいてなくて、そんな子だからか俺の気持ちにも気づいてなくてさ。どうしたらいいかな?」
やっぱり恋愛相談・・・。
「裕篤はその子のこと本気で好きなんでしょ?だったら一か八か裕篤の気持ちを伝えるべきなんじゃないかな。もしダメでも、裕篤が好きになるような子だもん。友達として仲良くしてくれるよ。・・・って言っても、あたしも良くわかんないんだけどね」
あたしはそういうと微笑んで見せた。
「そっか・・・。そうだよな。一か八か当たって砕けろ・・・だよな」
「そうだよ。頑張れ、裕篤。じゃあ今からでもその子に連絡でもしてあげなよ」
あたしはそういうとベットから起き上がった。
そんなあたしの行動を止めたのはほかの誰でもない裕篤。
「待って佳音」
「ん?」
あたしは裕篤の方に身体を向けると彼の言葉に耳を傾けた。