男子校のお姫様
その後、少し詳しく説明を受けたあたし達は理事長室を後にした。
寮に着くと、入口に人影が4つ・・・。
「あんなところで何してるんだろ?」
あたし達は首をひねりながら人影に向かって歩く。
「あ!佳音お帰り~!」
そこにいたのは祥、ヒロ、裕篤、龍の4人。
光君と琉生兄がいないことに少し落ち込みながらも、あたしは小走りで入り口に向かった。
「皆そろってどうしたの?」
「ちょっと佳音に話があって」
「?何?」
そう答えると、祥はあたしの腕を引いて歩き出す。
たどり着いた先は寮の裏。
「祥?」
「佳音・・・好きだ」
「何が?」
主語つけてくんないとわかんないって・・・。
「佳音が。佳音のことがすき」
「え・・・ありがとう。でもごめんね・・・」
「だよな・・・伝えたかっただけだから、あんま気にしないで。次はヒロだよ」
そういうと、祥は颯爽とその場から立ち去る。
なんだったんだ・・・一体・・・。
あたしが首をひねっていると、ヒロがやってきた。