男子校のお姫様
「俺の番だな。佳音、俺、佳音のこと好き」
「ストレートだね。前置きとかないわけ?」
「ん~・・・そんなのいらない。早く伝えたかったから」
照れがない・・・!
「ありがとね、ヒロ。でもごめん」
「ん。じゃ、特別にこれだけ許して」
ヒロはその言葉と同時にメガネを外したかと思うと、唇が触れあった。
「ごちそうさま」
いたずらな笑みを浮かべたヒロはそういうと、メガネをかけなおして祥と同じように颯爽とその場から立ち去る。
それと入れ違うように、今度は眠そうな顔の龍が歩いて来た。
「・・・眠そうだね・・・」
「・・・ん・・・」
「眠いなら寝ないと!」
あたしの言葉に目をこすった龍。
小さい子みたいでかわいい・・・(笑)
「・・・まだ寝ない・・・。佳音、好き・・・」
「何が?」
なんでこう皆主語抜くかな?
「・・・佳音が」
「ありがとう。でもごめん」
「・・・うん。こっちこそありがとう」
龍はそう言って微笑むと立ち去った。
そして、最後に来た裕篤。
裕篤はどんな話なのかな?