男子校のお姫様
「ホントは昨日渡したかったんだけど・・・」
「あのさ、あたし何かしたっけ?」
あたしのその言葉に目を見開く裕篤。
「昨日、美良チャンと2人にしてくれただろ?」
「あぁ・・・で、どうだったの?」
「えっと・・・告られた・・・」
コクラレタ・・・?
「・・・えぇ!?」
美良行動はやっ!
「返事はどうしたの?」
「もちろんOKしたよ!」
「そっか!よかったね、裕篤」
あたしが微笑むと照れ臭そうに笑い返してくれた裕篤。
裕篤は改めてあたしの手に何かをおく。
「ってことで受け取ってね」
「別に気にすることないのに・・・」
「きもちだよ。それじゃ、光とお幸せに~。皆には黙っといてやるからよ」
「うん。ってなんで知ってんの!?」
あたしのその問いには悪戯な笑顔しか返ってこなかったけれど、幸せになれたのなら嬉しい。
そっと手を開くと、そこには華奢な感じのかわいらしいストラップが・・・。
これは美良の好みだし、きっと美良に選んでもらったんだな。
なんて考えたら思わず頬が緩んだ。