男子校のお姫様

携帯を確認すると、美良からメールが届いていた。

それも昨日・・・。

「うわぁ・・・美良ごめん・・・」

そう呟きながら開いたメールには裕篤の付き合うことになったという報告が・・・。

あたしはおめでとうと打ち込んだメールを美良に送った。

コンコン・・・

すると再び聞こえた控えめなノック音。

どうぞ~と返すと、今度は光君が入ってきた。

「佳音ちゃぁん!僕皆に怒られちゃった・・・」

「何かしたの?」

「佳音ちゃんにキスしたことで・・・」

あぁ・・・そういえばそんなこともあったなぁ・・・。

いろいろ衝撃的なことがありすぎて忘れてたよ・・・。

「佳音ちゃんも怒ってる?」

そう上目遣いで聞く光君は子犬のようで・・・。

「怒ってないよ」

そう答えるしかなかった。

「よかった~。それより、会長達に何渡されたの?」

「これだよ。全く読み取れないの」

あたしは枕の脇に置いてあった手紙を光君に見せた。

光君も何が何だかさっぱりだったみたいですぐに手紙を返してくる。

「僕も分かんない」

あたしたちは考えることを放棄した。

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