男子校のお姫様
皆が帰ると、あたしは琉生兄と慧だけを呼び出す。
「これ、今日渡されたやつ」
あたしがそういって2人に手紙を見せると、2人も困惑した表情を浮かべた。
「さっぱりだ・・・。っていうかいつの間にこんなの・・・」
「全く分からない・・・」
「だよねぇ・・・。あ、これは劇の後に渡された」
あたしはそういうと悩み続けている2人に声をかける。
「2人とも疲れてるのに呼びだしてごめんね。後はあたしがなんとか解読しとくから」
「「でも・・・」」
「いいから。ほら、2人は早く帰って寝る!それじゃ、おやすみ~」
あたしは2人の背中を強引に押すと廊下に出した。
ドアを閉めると同時に考え込むあたし。
「重要なことかどうかもわからない・・・。ホントにあれを解読する必要はあるのかな?」
あたしはシャワーを浴びながら呟く。
「なんであたしに渡したのかも気になる・・・。それもヒントになるのかな・・・」
必死に頭をフル回転させながら考える。
気づけばあたしは布団の中にいた。
慣れって怖い・・・。
そう思いながらも手紙を睨むようにみる。
その後も必死に考え続けたけれど、朝になっても全く読み取ることができなかった。