男子校のお姫様

その後もなんとか会長達の相手をし続け、次の指名が入ったということもあり会長達は帰って行った。

会長達を見送ったあたしは、次のお客さんのもとへ向かうと再び接客を始めた。

「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか?」

今あたしの目の前に居るのは琉生兄(と、そのお友達)。

自然口調が堅くなる・・・。

「コーヒー3つ」

「かしこまりました。少々お待ちください」


「それで、佳音が・・・」

コーヒーをもって戻ると、琉生兄はあたしの話をしていた。

恥ずかしく思ったあたしは続きを遮るかのようにコーヒーを置く。

「お待たせいたしました」

「おっ!噂の妹ちゃん登場!」

そういって笑ったのがストリートダンスをしていそうなイメージの明るいイケメンさん。

その横には黒髪にメガネをかけた真面目そうなイケメンさんが座っている。

いやぁ・・・絵になるなぁ・・・。

なんて思いながらも仕事だからと接客をする。

「佳音慣れてる・・・」

「いや、そんなこと言われても・・・」

あたしは琉生兄を見て苦笑を浮かべながらも接客を続けた。

< 242 / 259 >

この作品をシェア

pagetop