男子校のお姫様
「閉店~!」
先生のその言葉で幕を閉じた文化祭。
でも今から後夜祭があるんだよね・・・。
もうへとへとだよ・・・。
そうは思いながらも自然と手紙を手に取るあたし。
難しく考えないようにそれを眺めていると、あることを思いついた。
“並び替え”
一言で言うとそうなるかな。
でも、これはアルファベットに変換してからの並び替えをするべきなんだと思う。
あたしはなんでこんな簡単なことに気づかなかったのかと自分を叱咤した。
急いで着替えたあたしは教室に戻ると紙とペンをとりだす。
適当な椅子に座ると、机に向き直った。
「佳音ちゃんどうかしたの?」
「解読できるかも!」
あたしはそれだけ光君に返すと手紙を見ながら並び替えをしていく。
さっきまで苦戦していたのが嘘のように解読できる。
その光景を見ていた光君が目を見開いて固まっていた。
「佳音ちゃん頭の回転はやい・・・」
そう呟く光君。
あたしはひたすら解いていく。
そして5分後、すべてを並び替えることができた。