男子校のお姫様
「佳音、これなんてどうだ?」
「へ?・・・かわいいけど・・・」
デュークが持ってきたのは黄色のドレス。
かわいいけどあたしには似合いそうもないなぁ・・・。
「あたしはこっちのがいい」
そう言って見せたのは黒のドレス。
「おぉ。よく似合いそうだ。それじゃあ試着してみろ」
「はいはぁい」
あたしはそう返事をすると部屋の角にあった試着室に入る。
そして着てみてびっくり。
「サイズぴったり・・・」
怖くない!?なんでサイズ知ってるの!?
「佳音どうだ?」
「なんかサイズぴったりなんだけど・・・」
「そりゃそうだろ。身体測定の結果をもとに作ってるからな」
なんで身体測定の結果知ってるの!?
「今なんで身体測定の結果知ってるの!?とか思っただろ。お前、あいつらのこと忘れてないか?」
「あ・・・。会長達の権力か・・・」
あたしはそう言ってためいきを吐くとカーテンを開ける。
あたしの姿を見た彼は満足そうに微笑んだ。