男子校のお姫様
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寒い・・・。
目を覚ますとそこは真っ暗な世界。
遠くの方に明るい道が2本あるだけで、一面真っ暗。
何処?
もしかしてこれが死後の世界?
あたし、死んだのかな?
なんて考えているとたくさんの人の悲痛な声が聞こえて来た。
『佳音・・・』
『起きてくれ・・・』
『なんで起きないんだよ!』
誰の声なのかは全く分からないけれど、なんだか温かい人たち・・・。
『・・・光、俺等ちょっと・・・』
光・・・?
聞いたことあるような・・・温かい名前・・・。
『うん。僕がついてるから安心して。皆また明日』
一瞬周りが静かになったかと思うと、再び声が聞こえる。
『佳音ちゃん・・・起きてよ・・・』
「ねぇ、あなたは誰なの?」
その問いの返事はもちろんない。
あたしは何度も叫び続けた。