男子校のお姫様

その後は光君から連絡を受けた皆が病室に集まって賑やかに。

何故かお父さん達がいて、あたしは目を見開いた。

皆は口々に「助かってよかった」と言ってくれる。

あたしはその度に笑顔を返すのみ。

「ごめん、佳音。俺等も着いていけばよかった・・・」

「俺等がいればここまで重症を負わなかったかもしれないのに・・・」

「ううん。2人は悪くない。あたしが弱かっただけ。気にしちゃダメだよ?」

慧と琉生兄に関しては謝罪の言葉ばかりで・・・。

なんだか申し訳なく思った。

「じゃあ、退院したらどこか連れてって?」

「もちろん!」

あたしの言葉に嬉しそうな表情を見せる2人。

あたしは彼らに微笑んで見せた。


それから1ヶ月、あたしは入院生活を続け、今日が退院の日!

皆が迎えに来てくれて、あたしは終始笑顔のまま。

お父さんとお母さんは仕事があるらしくて、1週間前に日本を発った。

だけど、こうして皆が来てくれたという事実が凄く嬉しかったから。

その後、あたし達はいろんなところに遊びに行った。

久しぶりの外はすごく気持ちがいい!

< 257 / 259 >

この作品をシェア

pagetop