男子校のお姫様

今日はオムライスにすることにした。

慧もお兄ちゃんもオムライス好きだからね。

あたしはオムライスと野菜サラダを作る。

慧と琉生兄にメールをすると、1分後には2人とも部屋に来た。

「・・・慧は隣だから分かるけどなんで建物違うお兄ちゃんがこんな早く到着するの・・・?」

「そりゃ、かわいい妹の手料理が冷めないうちに来なくては・・・と思って、ダッシュで来たからだよ」

・・・相当足早いんだね・・・。

あたしは2人をテーブルまで連れていくと、キッチンに向かい、あらかじめ温めておいたお湯でコーンスープを作って、2人の前に置いた。

2人はあたしが座ったのを見計らうとにこやかに目の前の料理を眺めながら「いただきます」と言って食べ始める。

「うまい!!やっぱ佳音のオムライスは最高!!このふわとろ卵が何とも言えない!!」

お兄ちゃんがうれしそうにそう言ってくれて、あたしまで笑顔になる。

「佳音、3人分なんて大変なのにありがとう。おいしいよ」

慧にも笑顔で言われて、あたしはその後も終始ニコニコしていた。




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