男子校のお姫様
「・・・まぁ、母さんの性格上想像できなくもないけど・・・」
琉生兄が苦笑いしながら言った。
「でもさすが母さん。佳音に似合ったデザインだよね」
慧の言葉にほんのりと頬が赤くなった気がした。
こんなかわいいデザインだし、自分が服に着られてるんだよね・・・。
慧達は佳音の思考を理解したのか苦笑いしていた。
((なんでこう無自覚かな・・・))そう思いながら。
その後、2人は自分の部屋に帰って行った。
琉生兄は半ば慧に引きずられていたようなもんだけど・・・。
あたしはお風呂が沸くまでの間、食器洗いをして時間をつぶした。
「あったかい・・・」
あたしはお風呂に入ったとたん自分でもわかるほど頬が緩んだ。
あたしはお風呂が大好きなんだ。
お風呂の中で今日1日を振り返った。
「今日1日慣れないことばっかで疲れたな・・・。今日はぐっすり眠れそう・・・」
あたしは1人ポツリと呟くと、温まった体で湯船からでた。