男子校のお姫様
「ぎゃぁぁぁ!般若ぁぁぁ!来ないでぇぇ!」
「ヒロうっさい!」
「だって般若の大群が後ろにいるんだよ!?」
騒ぐヒロに裕篤が怒鳴る。
けど、ヒロは騒ぎ続けている…。
そんな中、あたし達は迷路のような場所に入り込んだ。
「ここだったら、ちょっと時間稼げるな」
琉生兄はそういうと慣れた様子で道を進んでいく。
5分後には、出口についていた。
「きっと、俺達を追いかけて入って来た人たちは1時間は出てこれないと思うよ」
慧はそういうと再び走り出した。
その後もたくさんの般若・・・じゃなくて先輩から逃げ切り…いつの間にか残り時間30分となっていた。
そんなとき、放送が流れた。
≪残り30分だよ。逃げ切ってるには8人だけみたいだね≫
その声はまぎれもなく生徒会長のものだった。