男子校のお姫様
「申し訳ないんだが、佳音には転校してもらうことになる。女の子を1人暮らしにさせるわけにはいかないしな」
「あたし何処に転校するの…?」
少しの沈黙の後、お父さんがゆっくりと口を開いた。
「・・・・・・桜神学園だ・・・・・・」
その言葉を聞いて、あたしは自分の耳を疑った。
「・・・今なんt・・・」
「はぁぁぁぁ!?」
あたしが聞き返そうとすると、それを遮って琉生兄が叫んだ。
「それ本気かよ!?ある意味一番危険じゃねーか!!」
「そ、そうだよ。父さん、正気?」
琉生兄と同じように慧までお父さんに詰め寄っている。
「・・・静かにしなさい」
すると今まで黙っていたお母さんが声を発した。
そのとたん、2人は静かになった。まぁ、お母さん怒ると怖いしね。
「佳音ごめんな」
「・・・しょうがないよ・・・だって仕事だもん」
あたしがそういうとお父さんは少し元気になった・・・気がする。