男子校のお姫様
そこからあたし達は作戦(?)をたてた。
「じゃあ、慧があの4人のとこで佳音がここ、俺が原因追究な」
琉生兄のその言葉に揃って頷くと、慧と琉生兄は乗物から降りた。
それから2分後、琉生兄が祥を連れて来た。
そのままお兄ちゃんはどこかへ向かって行った。
「何があって俺ここ連れてこられたの?」
祥は状況を理解できていないようだ。
「琉生さん何しに行ったの?」
「んー・・・原因追究?」
光君の言葉にそれだけ答えると、あたしはこっそり暗視術を使った。
これで周りが明るく見える。
あたしは周りを注意深く見渡した。
「今のとこ強い霊気は感じないし・・・ここまで来なきゃいいけど」
あたしはそう言ってより一層周りに意識を集中させた。
「なんか寒いな」
「まだ5月だからね~」
そんな会話を聞きながら。