イジワル社長と秘密の結婚
「……さん。伊原さん?」

「あっ、すみません……」

真由さんの会社に営業中だというのに、ボーッとしてしまっていた。

「まだ、立ち直れない?」


私の心を読むように、真由さんは優しく問いかけた。

「はい……。退職した同期の様子が気になっちゃって」

真由さんの耳にも、部長とナオのことは入っている。どうやら、迫田課長から聞いたらしい。

「同期の彼女は、私にはいいライバルだったので」





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