イジワル社長と秘密の結婚
「誰ってほどでもないかな……。そういうことを、言われたこともあるってだけ」
我ながら、苦しい言い訳だと思うけど、蒼真さんとの結婚は、みんなに知られるわけにはいかない。
実はこれは会長の意向もあり、秘密の結婚になっている。どうしてかというと……。
一つは、私が仕事を頑張りたいという気持ちを知ったから。社長と結婚したなんて知られれば、会社を辞めざる得ない。
だから、内緒にしようという事になった。
そして、もう一つは、来年この会社は創立六十周年を迎える。会社として、来年はおめでたい年になるから、発表するなら、それ以降にしようとなった。
だけど、私としては蒼真さんとの結婚を白紙にしたいくらいだから、秘密にしてもらえた方がいい。
ひっそり結婚して、ひっそり離婚する……。それがいい。
「私はね、咲希って可愛いと思う」
ナオはゆっくりと、しみじみそう言った。
我ながら、苦しい言い訳だと思うけど、蒼真さんとの結婚は、みんなに知られるわけにはいかない。
実はこれは会長の意向もあり、秘密の結婚になっている。どうしてかというと……。
一つは、私が仕事を頑張りたいという気持ちを知ったから。社長と結婚したなんて知られれば、会社を辞めざる得ない。
だから、内緒にしようという事になった。
そして、もう一つは、来年この会社は創立六十周年を迎える。会社として、来年はおめでたい年になるから、発表するなら、それ以降にしようとなった。
だけど、私としては蒼真さんとの結婚を白紙にしたいくらいだから、秘密にしてもらえた方がいい。
ひっそり結婚して、ひっそり離婚する……。それがいい。
「私はね、咲希って可愛いと思う」
ナオはゆっくりと、しみじみそう言った。