イジワル社長と秘密の結婚

「蒼真さん、LINEありがとうございました。百万ドルの夜景、すごくキレイですね」

二人でベッドに座ると、私は真っ先にそう言った。自分でも不思議だけど、蒼真さんと話がしたくて仕方ない。

「だろ？ 向こうの取引先と一緒に見たんだけど、味気なくてさ」

と言いながら、蒼真さんは苦笑した。その言い方から、男性と一緒だったんだろう。それにホッとする自分がいる。

「それで私に画像を送ってくれたんですね？」

「そう。もしこの景色を、咲希と見たらどうだったのかなと思ってさ」

「私と……？」

ドキドキしてくる……。蒼真さんとの会話を、ときめきを感じながらするなんて。

あんなに、離婚を考えていたのに、私はどうしたんだろう。