イジワル社長と秘密の結婚
そっと蒼真さんの胸に顔を埋めると、彼のクスッと笑う声がした。

「咲希、どうかした?」

「ごめんなさい。眠いですよね」

疲れて帰ってきて、寄り添われても迷惑か……。離れようとすると、強く抱きしめられた。

「いや、咲希が甘えてくれるのは、なんか嬉しいよ。なにかあるなら、遠慮なく相談してほしい」

「はい……」

蒼真さんって、こんなに包容力のある人だったんだ……。だけど、やっぱり課長のキスを話すのは迷う。

それ以上、なにも言わずただ彼の胸に顔を埋めていた。


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