あの日のように。
第1章

いちりん

チュンチュン・・・――――
朝日が窓の隙間から差し込んでくる。
この瞬間って何か気持ちいいんだよね。
小鳥も鳴いちゃってるし・・・。
このまま寝ててもスッキリしないから起きちゃおっと。
あたしはムクッと起きて、制服に袖を通し学校に行く準備を始めた。


あたしは成瀬蘭。今日から高校2年生。
クラス替えもあるし、どんな人と同じクラスになるのかちょっぴり不安だったりもする。
本当の事をいえば、前のクラスが楽だったんだけどなぁ・・・。
でも一番は深咲と一緒かが心配かな?
「おはよう!蘭」
「深咲、おはよう」
噂をすれば。(←してないけど)
佐倉深咲。深咲は中学校からのあたしの親友。
初めて話した時は、前からお互いが知ってたかのように楽しくて、それから2人で居る時間が増えたんだっけ。
深咲はすごく頼りになるし、お姉さん的存在。
そんなこと言ったら“大人になりなさい”って言われちゃうかも。
普段話しているときはあんまり“お姉さん”って感じゃないんだけどね。
「クラス、見に行こっか」
あたしは深咲の言葉にうなずき、数メートル先のクラス表を見に行った。

「蘭と一緒がいいなぁ・・・」
どうやら深咲も同じことを考えていたみたい。
「あたしもだよ」
周りの子は、自分の名前を指さしてキャーキャー言っていたり、担任の名前を見て肩を落としたりしていた。
「あ!あったよ!蘭と一緒だ!」
深咲があたしの肩をバシバシと叩いたから、慌てて自分の名前を探した。

【2-B】








佐倉 深咲


成瀬 蘭





「今年もよろしくね!深咲」
「うん!」
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