ハツ☆ラツ
教室へ戻ってくると隣の席がヒサくんになっていた。
「えー!?この席なに?」
「いいじゃんwみんなしてるし。」
「まぁ・・・。」
あたしはクラスの女子の席の隣がちがう男子になってたりするのが
うらやましかった。
あんな風になりたかった。
ハネ君はいつもあたしの前でイライラしてたし、
ひどい時にはあたしにあたったりもした。
休み時間は彼氏と他愛もない会話して、
授業中も教科書を見せあいっこして。
いつかは・・・って。
だからあたしは隣がいない、一番後ろの窓側によく座ってた。
カップルの邪魔もしたくなかった。
ほかの男子と座ると、ハネくんが嫉妬するから。
ヒサ君となれるなんて思ってなかった。
「リオン?」
ぼーっとしながら考えてると久君がのぞきこんできた。
「はい?」
「大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ。」