ハツ☆ラツ
夢と現実と犬
俺とハネとヒナそして一馬。
4人は仲良くて、
いつしか一馬とヒナはお互いに惹かれあっていた。
中学は別の学校へ行くことになった。
一馬の学校は田舎に近かった。
近所のあぜ道を抜けた道路。
雨で見通しが悪かった。
俺は何も言わず、
ハネは泣きわめくヒナをただ見つめていることしかできないまま、
一馬を看取った。
だからもう、ヒナは人を好きにならない。
この世で一番だった一馬を失ったから。
一馬のことを思い出すと悲しくなるから。
それからハネとはギクシャクして、お互い話さなくなった。
それから、別の道を歩き始めた。
このことは3年間ずっと閉ざしていた。
もう、話すことはないと思っていた。
リオンに話したことによって、心のもやもやが消えたような気がした。
で、俺はいつもの笑顔で向き直って
わがままを言う。