ハツ☆ラツ
*
ハネ
ヒサの言葉は図星だった。
ヒサをなぐッたおれの手は震えていた。
いつものヒサなら、殴り返してくるはずなのに
叫んだ。
「なぁ・・・俺を殴って気が済むなら・・・殴れよ」
何を思ったか、俺はもう一発ヒサを殴ってしまった。
ヒサの口からは赤い血が流れ始めていた。
その血を見た俺はもう一回こぶしを握った。
その手をリオンが止めた。
「やめて。」
・・・。
「もう・・・やめて・・・。」
「・・・。」
「あたしが言いたかったのは、大っきらいの意味。」
「聞いてたのかよ。」
「大っきらいってことは前は好きだったの!」
ズキンと心に響いた。
「しらねーよ」