ハツ☆ラツ

靴箱と連鎖と困惑。

「えーーーー!?」

突然後ろの扉が開く。

「利恩!」
「久くん!」

「誰?」

 「利恩の彼氏です!」
「えーーーー!?」

突然僕の脳が一気にフリーズ!
何それ?と何それ?が
行ったり、来たり。

「っちょまって!公園行こう!」

で、公園・・・。

「最初に久くんと話すから、康平くんは、ちょっと待ってて。」







____僕は、10歳の時、利恩の近所に住んでいた。

でも、お父さんの突然の転勤でスイスに行くことに・・・
その時利恩は『次逢うときに結婚しようね』って、
言ってた気がする。

それにしても、「久くん」って言う奴。

利恩の彼氏だなんて・・・。

背は低いけどかっこいいし・・・。

よっし!
明日学校で調べるか・・・。


     *


利恩

「ねぇ久くん変だよ?」
「なんで~?」
「こっちが何で~?だよ!」
「だって、波音と別れたんでしょ?」
「それは・・・そだけど・・・。」
「じゃ!俺と付き合ってよ!」
「じゃ!の意味が分からない!」
「利恩の事が好きなんだよ!」
「はぁ・・・。」
「だから・・・その・・・・

 【ずっと一緒にいてください。】

                」

 心がギューッとなって顔が赤くなって、
  心臓が早くなる。

波音くんが好きだったときと違う、

 何か・・・。


「駄目?」

駄目じゃないけどすっごくドキドキして、
声に出すのがきつかった。
「えっ・・・。」

「ん?」

「はい。」


「やったー♪」

まさかの告白で、念願の相思相愛になった、
あたしと久くん。

本当にさよなら・・・
   波音くん・・・。


「ねぇ!波音何かした?」
「何かって?」
「そのっ!・・・キスとか!」
「してないよ。」
「なら安心した。」
「久くんは?」
「俺彼女いたことないし。」
「そうか・・・。」


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