ハツ☆ラツ
濡れた体からお互いの体温が伝わる。
理性・・・理性・・・理性!
「リオン。もしかして誘ってるの?」
「違うよ・・・馬鹿。」
「大丈夫?」
「頭痛い。」
「え?保健室行く?」
俺はリオンを背負って保健室へと急いだ。
「先生!」
・・・。
返事は帰ってこなかった。
覗き込むと誰もいなかった。
「リオンどうする?」
「ベットに連れてって。」
「うん・・・。」
男ってのは、いつか越えなきゃいけない壁があって!
それで・・・俺のこの心臓の音は何?
ドッキンドッキンなりすぎでしょう。
聞こえちゃうよ・・・
「これ・・ありがとう。」
手渡されたのは俺がリオンにはおらせた学ランだった。
ほんの少しリオンを見つめ我に帰る。
「あっ!タオル持ってくるよ。」
「うん。」
戸棚の中に山積みのタオル。
2,3枚とってリオンのもとへ急ぐ。
1枚自分を拭いて、残りをリオンに渡す。
「ありがとう」
「顔、赤いけど大丈夫?」
「すこし風邪ひいたみたい・・・。」
額に手をあてて、熱を確かめる。
少し熱いかも・・・。