ハツ☆ラツ
*
リオン
保健室へ近づく足音。
立ち止まって、帰って行った。
誰だろう。
体の火照りがおさまって、頭痛が引いていく。
「リオン?」
あたし、ヒサくんになんてことを言ってしまったんだろう。
「大丈夫?あの・・・聞いて」
「うん。」
ヒサくんはあたしの手を取った。
「リオンは俺でいいの?」
なんであたしはあの時、心が揺らいだんだろう。
不安で・・・
怖くて・・・
失ってしまいそうで・・・。