君にずっと片想い
「…ふ、顔真っ赤じゃん。」
さっきまでのかわいかった坂本はどこへ?
今じゃ余裕かまして笑ってる。
それに比べて私はまだ顔が熱い。
さっきからずっと、冷たい風が頬をかすめているというのに。
自分の少し冷えた指先をあてると、冷たくて気持ちいい。
「もー、からかわないでよ!」
「俺は本当にそう思ってるけど?」
「嘘だあ。」
坂本のポーカーフェイスからは、それが冗談なのかも本心なのかもわからない。
たぶん、冗談に決まっているのだけど。