さくらんぼなあたしと王子様
「ぷはぁ~~~っ。」

あんまり上手に

息ができていなかったから

あたしはハアッ、ハアッと

呼吸を整えた。

「いっぱいいっぱいだな?」

クスって笑う桜羅くんをみたら

なんだかほっとした。

だって優しくて切ない瞳で

見られたらどうしていいか、

わからなくなっちゃうから。
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