さくらんぼなあたしと王子様
「心の中でしゃべんな。」

そう言ってあたしのほっぺを

むにゅっ、とした。

「にゅ?!」

…。

また、ドキドキが早くなった。

「ばーか。」

ぱっとはなしたとたん、なぜか

さみしいって思ってしまった。

でもそんな気持ちを隠すように

あたしは言った。

「昨日、桜羅くんのお家までいったん
だけどちょっていろいろあって…。」

「いつになったら俺から言われずに
雛斗ってよんでくれるのかな?
りーちゃん?」
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