さくらんぼなあたしと王子様
「………グズッ。」

雛斗はそっとあたしを

引き離してきれいな指で

あたしのなみだをふいた。

「俺になにか、
言いたいことあるんだろ?」

雛斗の瞳には

あたしが映っていた。
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