さくらんぼなあたしと王子様
「世羅ちゃん!」

やっと出た声に世羅ちゃんは、

机を叩くのをやめた。

「……莉愛探してたらここに
いたからさっ。
それに泣いたんでしょ?
寝かせてあげようと思って!」

のび~っと腕を伸ばして世羅ちゃんが

ニカツて笑った。

泣いた理由は聞かなかった。

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