さくらんぼなあたしと王子様
「ここだよっ!」

「あっ、ありがとうございますっ。」

あわててぺこりと

おじぎをした。

「ううんっ。あっ!」

んっ?

男の子が急になにかを

思い出したようにいった。

「あのね、僕が笑ったとき
顔赤くてかわいかったっ!!」

かあっ!!!

「……っ」

「またっ!さくらんぼみたい。」

男の子はそんな言葉を

残して行ってしまった。


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