オオカミ先輩の猫かぶり
「ちょっと待てぇい!学校で…ってえ!?」



カップルはまだ至っていなかったが、



「え?紗和?」



「お前何してんの?」



なんとカップルが親友の美咲と幼馴染みの拓実だった。



「こんなとこで何してんの。」



「わりぃな。実は俺たち付き合い始めたんだよ。」



嬉しそうに照れ臭そうに頭をかきながら、ハニカム拓実。



「そっか。おめでとう。じゃあ行くね。邪魔してごめん。」



二人に笑いかけてそう言うと、突然走り出した私。



「ちょっと、どうしたんだよ紗和!?」



「紗和…!」



二人の慌てた声が後ろから聞こえて来たけど、振りきるように走る。



親友と好きな人が付き合ってるなんて。



知りたくなかった。
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