オオカミ先輩の猫かぶり
「でも、陸がうさちゃんに隠し事とはね…。」


ズズーっと豪快にミルクティーをすする玲奈先輩。


隣の大学生くらいの男の人も目を丸くして見てる。


見た目とのギャップありすぎです、先輩。


「そうなんですよね。陸先輩って、不安なときは俺の携帯見てもいいよ。なんて言うんですよ?それなのに、あんなあからさまに隠し事なんかして変です。」


「えーそうなの?愛されてるね~。陸、他の人に個人的な所に入られられるの大嫌いなんだよ~。」


「そうなんですか。」


なんだそれ。


嬉しいじゃないか。


自然と頬が緩んでしまう。



「でもさ、私も探ってみるし、いつでも話し聞くから。そんなに気にしないで。何より、陸はうさちゃん大好きなんだから。自信もって。」


慰めるように優しく肩をたたいてくれる玲奈先輩。

「玲奈先輩…はじめてまともなことを…。」


「うるさいっ。もう相談乗らんぞ?」


怒ったようにほほを膨らます玲奈先輩。


「ふふっ。すみません。」


「分かればよろしい。」


玲奈先輩には元気をもらって。


本当に感謝してもしきれないです。

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