海☆恋
私は、壁にかけてある時計を見上げた。


すると確かにそろそろ起きないとやばそうだ。



「は~い、すぐ行くわ。」



私は、ドアの前にいるであろうお姉ちゃんに声をかけた。



「あまり急がなくて良いからね?」



顔は、見えないがその声は心配そうだった。



「大丈夫よ、今日はとても調子が良いから。」



私は、出来るだけ明るく言った。



すると安心したのか気配はドアの前から離れていった。



私の口からは深い溜息が漏れた。



そんなに心配しなくても良いのに。



私は、制服に着替えると鞄を持って下に降りた。



洗面所に行くと顔を洗い長くなった髪をとかし

軽く化粧をするとリビングへと向かった。


今日は、お姉ちゃん休みなのかしら。



リビングからは、姉と母の声が聞こえてきていた。



カチャ



「あら、おはよう立花、ご飯出来てるわよ。」



私が入ってきたことに気付いたお母さんが微笑みかけてきた。



「お母さん、お姉ちゃんおはよう!

今日は、お姉ちゃん仕事休みなの?」



するとお姉ちゃんは食べていた物を離すとこちらに視線を移した。



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