鬼に恋した鬼使い(仮)
「やだ、そんな顔しないで?」
アルが顔を曇らせるから慌ててしまった。
「寂しかったこともあったけど…でもほら、大丈夫だから!!」
そういって笑顔を作って見せた。
雰囲気を悪くしたくなかったし、もう慣れてしまったこと。
一番は曇った表情をしてほしくなかったからだけど。
けれどアルは更に顔を曇らた。
アルの表情の一瞬を最後に、急にフッと視界が暗くなった。
かと思うと心地好い温もりが身体に伝わってくる。
…えっ?