女王様は上機嫌【GL】
「どういう意味なんだろーね」
ユカが首を傾げる。
これってもしかして。
お弁当のお返し?
あんな態度取ってたけど、わざわざお返しするなんて。
けっこう、可愛いとこあるんだなあ。
そう思うと、なんだか可笑しくなってくる。
「‥‥ふっくくっ」
思わず吹き出してしまった。
「奈々子?」
ユカが不思議そうにわたしを見るけれど、
「あっはっははっ」
わたしは笑いをこらえられなくて、お腹を抱えた。
たぶん。
今日、千鶴とまともに会話できた生徒はわたしだけだ。
人間不信な猫を少しだけ手懐けられたときみたいな。
そんな気分だった。