女王様は上機嫌【GL】
ダイエットしたほうがいいのかな?
でもしんどそうだよなあ。
うむむむ。
ぼんやりとそんなことを考えつつ、教室への廊下を歩く。
わたしは気を抜いていた。
ゆるゆるだった。
ほとんど周りを見ていなかった。
階段に差しかかる。
わたしは足元に目を落とし、のぼりはじめた。
唐突に。
「どけ!」
大きな声がわたしの鼓膜を震わせて。
とっさに顔を上げる。
――階段の上から、千鶴が落ちてきた。
「わああ!!」
どかっと音がして、衝撃に耐えきれずに床に倒れる。
わたしは千鶴を体で受け止めたらしい。