狼ゴコロは愛のイロ
「弁当、明日もお願いね」
ご飯を食べおわると、思い出したように慌てて出してきた。
「はーい」
「皆、羨ましがってたよ」
「え、お弁当が?頑張って作ったかいがあったわ」
「美味かったし。明日も楽しみにしてるから」
「うん!」
良かった。初めてのお弁当だから失敗したくなかったんだよね。
それにしても、帰ってきた時に機嫌が良さそうに見えたのは、会社で同僚の人と喋ったからだったんだ。
口に出しては言わないけど、嬉しいんだろうなぁ。
お皿洗いをしながら、テーブルを片付けてくれる雅を見て思った。