狼ゴコロは愛のイロ
彼はあんまり笑わないけど、話し方は優しいし、あたしのために、毎日付き合ってくれてる。
それに、あたしに触れてこようとはしない。
今までの人たちは、付き合う前からベタベタしてきてたから。
雅くんは信頼できると思う。
何か、お礼がしたいな。
何がいいかな?
龍一くんに聞いて見よう。
「さ、降りよう」
「うん。あ、ねぇ」
「何?」
「明後日の土曜日、予定あるかな?」
「え、あ・・・あぁ。空いてる」
「ホント?!じゃぁあたしにお礼させてもらってもいい?」
「れ、礼なんていいよ。俺は見返りがほしくてやってるわけじゃないよ」
慌てる雅くん。
でもそれじゃぁあたしの気が済まないというか・・・。
「いいの。あたしがしたくてするから。ね?」
「う、うーん・・・・・」
いまいち納得できないという顔の雅くん。
でもま、空いていないことは確認できた。