狼ゴコロは愛のイロ
「おはよう、玖美ちゃん」
「あ、おはようのどか」
・・・・・・ジーッと見られているのは気のせいかな?
「なんか、あたしおかしい?」
少し考える素振りをしてから、小さな声で耳打ちしてきた。
「雅くん、優しくしてくれた?」
「えっ!?」
「何かね、愛されオーラが出まくってるよ」
な、何でわかるの?
わからないでしょ、そんなこと。
「慌てちゃって。可愛いんだから。・・・でも気を付けたほうが良いよ」
「え?」
「のどかちゃんの場合、ある意味で初めてみたいなものじゃない。女の子って愛されると色気とかフェロモン出るっていうし」
「え、そうなの?」
確かに、優しく丁寧に愛してくれて、あたしはこの上なく幸せだけど。
それって見えるもんなんだ。
「あ、あたしは見えないけどね」
「え?」
「愛されオーラは見えるけど、同性だからフェロモンとか色気までは分かんないかな」
「あ、そうよね。ははは・・・」