狼ゴコロは愛のイロ
毎朝彼を見つめて起きて
彼のためにお弁当や朝ごはんを用意して
それを「美味い」と言って食べてくれて。
パジャマからスーツに着替えてネクタイを締める姿や、キリッとした眼差しになる彼にドキドキして。
帰ってくれば今日の出来事を話すあたしの話をちゃんと聞いてくれて、ご飯の後片付けも一緒にしてくれて。
夜は広い胸に抱き寄せてくれて、あたしは安心して眠りにつける。
だから、その人に言ってやった。
《男性としても素敵なのに、その上仕事も出来るなんてあたしの旦那さまは完璧ですね》
結婚して幸せなのに、まるで間違っているとでも言うように諭しにくる男の人たちにうんざりする。