狼ゴコロは愛のイロ
*玖美SIDE
「あたし達って、同僚からは中々受け入れてもらえないんだね」
夜ベッドの中で今日あったことをお互い話すと、同じようなことが起こっていたことに二人で驚いた。
でも、それと同時に自分たちの結婚が同僚には受け入れてもらえていない状況に複雑な気持ちになった。
「そうだな。・・・・・・悲しい?」
「最初は確かに寂しかった。一緒にお仕事をしてきた人たちだから、素直に応援してほしかったの。男女関係なく・・・・」
「うん」
「でも、今はちょっと違う。のどかや彩夏とか少ないけど分かってくれてる人もちゃんといるし、それに周りは関係ないかなって。あたしは、雅がいればそれでいいの」
「玖美・・・。嬉しい。俺も玖美がいてくれれば、それ以上望むことはないよ。周りはきっと時間がたつにつれ、受け入れてくれる」
雅はあたしの頭を撫でながら「玖美はそれだけたくさんの人から好かれてるんだな」としみじみ言った。
「うん。職場の皆はいい人だよ」
「そんな玖美をもらったんだから、俺はこれからたくさん玖美を幸せにしていかないと罰が当たるな」
「ふふ、そうだよ。よそ見なんてしたら、いなくなっちゃうから」