狼ゴコロは愛のイロ


だから、聞いてるんだけど・・・・



「ねぇねぇ、あたしの体に不満はない?」


「・・・・・・」


「いつも満足してる?」


「・・・・・・」



全然答えてくれない。




「ねぇってば!!」


「あーもー満足してるよ!!十分すぎるくらい満足してる!いつも言ってるだろ?玖美とのキスは気持ちいいって。体だってどこも柔らかくてどこも甘くて。他の女なんて知らないけど、もう俺玖美にしか女の魅力感じないし」




そこまで言って雅はハッとした。



・・・・・・・そこまで力説してくれなくても。



二人で真っ赤になった。



でも、どちらからともなく吹き出した。




「こんなこと話したの初めてだな」


「前はこんな話出来るほど、身体を寄せ合うことも出来なかったし。いつもビクビクしてたから」


「うん。俺も経験は無いし、女ともろくに話さなかったから、いっぱいいっぱいだった」




「まぁ今も変わらないか」と笑う雅。



< 66 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop